夏の勉強会「徒然草第55段の解説」
2019年8月22日
2019年度夏の勉強会は、8月22日に「徒然草第55段の解説」と題して当支部の支部長もされた武田昌幸さんにご講演いただきました。
私も徒然草の存在は、中学校の国語の時間に触れた程度で「家の作りやうは、夏をむねとすべし」という部分のみ知っている程度でした。
このくだりは、当時の教科書では確か掲載されていなかったと思いますが、国語の担当の先生が雑談で話してくれたことを覚えています。
この「家の作りやうは、夏をむねとすべし」から始まり、それ以外の下りの紹介(私は全く知りませんでした…)と併せて、武田さんの設計でのお考えや、ご自身の過去の家づくり(設計)にて工夫や挑戦されたことなどを、写真と合わせてとてもわかりやすくお話しいただきました。
その話し方の心地よさもあり、興味深くかつ楽しく聞き入ってしまいました。
ここで少し(一部ですが)ご紹介させていただきますと、「細かな部分を見るには『遣り戸(引き戸)』のほうが『蔀(しとみ)戸』より明るくて良い」といった話や、「天井の高さは低いほうが良い」といった話、「家の作りとしては、特に用もないようなところを作っておくとよい。そういう場所は見ても面白いし、様々な役に立って良い。」といったことなどご紹介いただきました。
そのほとんどが、私が知らなかったことで、普段似たようなことを幾つかは設計で心掛けてはいるものの改めて「もっとよく考えて設計に臨まねば」と反省させられた内容でした。
またの機会がございましたら、もう一度聞いてみたいと思ったのは私だけでしょうか。
文章 | 野溝茂